See Structure.
魚を見る。その先にある生命を理解する。
魚の姿には、色彩や模様、体の輪郭など、目に見えるさまざまな特徴があります。
しかし、その姿を注意深く観察すると、さらに多くのことが見えてきます。
鰭の構造、体形の違い、種ごとに異なる形態的特徴。そこには、生命の多様性を理解するための手がかりがあります。
See Structure.
この言葉には、表面的な姿を見るだけでなく、その構造を理解し、生命の存在をより深く捉えようとする姿勢を込めています。
オイカワの側面形態を示した魚類図版
© Fish Illustration Archive
Observation
観察することから始まる。
魚類図版の制作は、対象を理解することから始まります。
実際の魚や標本、写真、学術文献などを通じて形態を確認し、それぞれの特徴を検討します。
観察とは、目に映るものをそのまま写し取ることだけではありません。
何に注目し、何を疑問に思い、どのような違いを見いだすのか。
その積み重ねによって、魚類に対する理解は深まっていきます。
Interpretation
理解したものを、どう描くか。
一枚の図版には、多くの選択があります。
どの姿勢で描くのか。どの形態を明確にするのか。色彩や質感をどのように表現するのか。
それらの判断は、科学的な根拠と、図版を通じて伝えたい内容の双方に基づいて行います。
作者の解釈とは、科学的な事実を自由に変えることではありません。
対象への理解をもとに、何を伝えるべきかを選び、その生命の特徴が伝わる表現を探究することです。
この観察と選択の積み重ねが作品を形づくります。
ヤイマヒラヨシノボリ♂(Rhinogobius yaima)の識別形質図版(DCP-002)。
© Fish Illustration Archive
Scientific Understanding and Artistic Expression
正確さと美しさの、その先へ。
科学的な正確さは、魚類の形態を理解するための基盤です。
芸術的な表現は、その姿に関心を向け、生命としての存在感を伝えるための重要な要素です。
FIAは、この二つを対立するものとは考えていません。
形態を正確に捉えることと、生命の美しさを表現すること。
その両方を追求することで、作品に触れる人が魚類の特徴を発見し、理解を深める機会を生み出したいと考えています。
ゴクラクハゼ(Rhinogobius similis)とシマヨシノボリ(Rhinogobius nagoyae)の雌雄比較図版。
© Fish Illustration Archive
Beyond the Illustration
魚類を通じて、自然を見る眼を変える。
一つの魚の姿を深く知ることは、自然を理解するための小さな入口になります。
よく似た魚の違いに気づくこと。これまで見過ごしていた構造を知ること。一つひとつの生命に固有の特徴があると理解すること。
そのような発見が、身近な自然に対する関心や、生命への敬意につながるかもしれません。
FIAが目指すのは、自然への価値観を一方的に伝えることではありません。
作品との出会いから、自ら観察し、考え、新しい視点を見いだせること。
その体験を、魚類図版を通じて提供していきます。
魚類図版の制作をご検討の方へ
Fish Illustration Archiveでは、ここで紹介した図版体系と品質基準に基づき、研究、展示、教育、出版など、それぞれの用途に応じた魚類図版を制作しています。
制作内容や参考価格、納品形式、利用条件については、オーダーページにてご案内しています。